導入事例:株式会社菱サ・ビルウェア様

Evolution2030を全社の共有ビジョンへ
現場の行動につなげる取り組み

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中期経営計画「Evolution2030」を全社員の共有ビジョンとし、誰もが自分事として取り組むことで、企業価値の向上と持続可能な経営を目指す株式会社菱サ・ビルウェア様。
計画を掲げるだけで終わらせず、現場一人ひとりの行動につなげることを目的に、MeCoFaのプログラムを導入いただきました。ビジョンを腹落ちさせ、自分の言葉で部下に伝えること、支店・職種ごとの課題を明確にし、次年度方針へつなげることをゴールに設定。全社一丸で「Evolution2030」を推進するための取り組みについて、取締役 業務部 部長 渡辺広様、業務部 課長代理 森本恵里奈様にお話を伺いました。
(写真右から株式会社菱サ・ビルウェア 取締役社長 原田正彦様、株式会社MeCoFa代表 川上、新村)

計画を掲げるだけで終わらせないために

菱サ・ビルウェア様についてご紹介をお願いします

―森本様
私たちは、ビルやマンションの管理を専門にしている会社です。
ビルに関しては、日常の点検や設備の診断、環境衛生の管理、さらには警備まで、建物を丸ごと安心して使っていただけるようトータルでサポートしています。
マンション管理では、管理組合様や入居されている皆さんの声をしっかり受け止めながら、事務管理や点検・清掃、設備の診断など、暮らしを支える幅広い業務に取り組んでいます。
建物を安全で快適な状態に保つことが、私たちの大事な役割ですね。

MeCoFaを導入頂いた背景を教えてください

―渡辺様
2024年4月に現社長の原田が就任しました。私も同年4月に着任しました。
それまで、「Victory2026」という、2026年度までの会社のあるべき姿を示した中期経営計画を大方針として、活動してきたという経緯がありました。
どういうことを進めているのか、社長も私も知っておきたいと確認したところ、活動が十分に展開されていないことがわかり、改めて中期経営計画を2026年度から2030年度まで伸ばして、立て直すことになりました。

活動や事業推進の中身、数値的な経営計画、職場の風土改善など、ありとあらゆるものについて、2030年に向かってどうすべきかという道しるべを作っていこうとまとめたものが、今回の「Evolution2030」という中期経営計画です。こちらは、2025年の3月末に策定を完了しました。

前回の「Victory2026」の反省点は、本社が作って提示して終わり、という点でした。
何も進まない、何も知らない、社内に浸透していかない、こういった状況を打破するために、何かしないとダメだなと考えていた時に、いいタイミングで川上さんにお越しいただきました。
この中期経営計画を全社一丸となって進めていきたいという思いのもと、「Evolution2030」の読み込みや、それを浸透させていくというところに協力をして欲しいと考え、今回の取組みをスタートしました。

実施前の懸念事項や期待を教えてください

―渡辺様
「Evolution2030」は当社の中期経営計画ですので、具体的な施策について、社外の方である川上さんが踏み込むことは難しいだろうと、当初から想定していました。

一方で、その根底に流れる、我々経営陣の「これを推進していくんだ」とか「変えていきたい」という想いを、いかに社内に浸透させていくのかというところには、ぜひ尽力していただきたいと考えていました。

1回目を振り返ると、「社長のメッセージは読みましたか?」から始めていただき、その辺りは非常にありがたかったと思っています。その結果、今では「Evolution2030」を知らない人はいない、ある程度中身は知っているという人がほとんどになったのかなと。そこは大きな進歩だと感じています。

「Evolution2030」は事業計画なので、いわゆる教育をして読み込むことはできても、どうやって深く理解し、掴んでいくのかという点については、正直、半信半疑なところもありました。
「先生と生徒」みたいな形でアドバイスをいただける研修ではないとも聞いていたので、その中でどうやってみんなが同じ方向を向いていくのか、不安と、逆に期待も持ちながら進めていた、というのが実際のところです。

対話を重ねる中で生まれた組織の変化

実施してみてどうでしたか?

――渡辺様
初回は、実は社長も不安だったようです。
支店別でやらせていただいて、森本は担当として全拠点に出ているのですが、私は急遽社長の指示で中部や大阪の様子を見に行き、結果的にほぼ全拠点を見て回ることになりました。

それだけ、社長も「この研修がどのように進むのか」「部長、課長、係長たち社員が、本気で取り組んでくれるのか」という点に、不安があったのだと思います。

実際に見てみると、みんなが和気あいあいと、結構元気にやっていたんですよね。
一回目から、中期経営計画をひたすら読み込んで、しっかり理解させる研修がありがちだと思いますが、地図を書いて答えを導き出すゲームや、ブロックを組み立てて将来像、いわゆる「Evolution2030」を表現するワークなど、楽しみながらやっていける研修形態をとってくれていたので、非常に良かったと思っています。

 

―森本様
私は全支店を見て回ったのですが、各支店のことを詳しく知らない状態で入ったからこそ、それぞれの支店の雰囲気や、コミュニケーションがどれだけ取れているか、といった違いがよく見えてきました。
ゲームの進め方で、社員同士がしっかり話し合っている支店もあれば、あまり会話が進んでいない支店もあり、これは普段の仕事の様子が表れているのではないかなと感じましたね。
支店それぞれの問題点や課題点だけでなく、良い点も見えてきたと思います。

アンケートの感想を見ると、「こんなに部門を超えて話したのは初めてだった」という声が多く見られました。話し合いがたくさんできるような仕組みが、研修の中にいくつもあったのではないかと感じています。

また、ブロックを使ったワークについては、私自身も実際に作ってみました。その中で「自分はこの会社にとってどういう存在なんだろう」ということをすごく考えましたね。
論理的に考えて、「こうだからこう組み立てていくよね」っていうことを考えやすかったですし、目を合わせて話すよりも、手元に視線が集まり、自分の考えや伝えたいことを説明しやすかったと感じています。そういう点でも、ブロックを取り入れたワークは非常に良かったと思います。

右から株式会社菱サ・ビルウェア 森本様、MeCoFa 新村

参加された方の変化を教えてください

―森本様
最初は、皆さんあまり会話をしない雰囲気が多かったですね。結構、一人で抱え込んでいる感じがありました。ゲームの時も、最初は話し合わないんですよ。

回数を重ねると、徐々に隣の人と話したり、周りの人と話したりする場面が多くなってきて、みんなで話し合うということができてきたんじゃないかなと感じました。
後半は、もう勝手に会話していましたね。「そんなに話さないで」と言われるくらい、支店を横断して話すようになって、そういう雰囲気の変化が見えてきました。

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―渡辺様
実は、ちょうどいいタイミングで、この秋に従業員意識サーベイを実施しました。
例えば「垣根を越えた協働」という項目に関しては、直近の数値でいうと、40%前後を行ったり来たりしていたのですが、47%に急激に上がりました。もう一つ「双方向コミュニケーション」という項目も、過去のデータでは、高くても60%を少し超えた辺りだったのが、この秋は70%まで上昇しました。

この研修を通して培われたのではないかと思われる項目については、明らかに右肩上がりになっています。この研修で期待していた「ベースになるところ」について、非常に良い結果が出ているので、効果はあったのではないかと感じています。

そこが、先ほど話に出ていた「うるさいほど他の支店と会話しはじめた」という場面にも表れていたのかなと思いますし、結果として、いい方向に動いたと考えております。

新たに定例ミーティングを始められた支店もあるそうですね

―渡辺様
そうですね。出てきた課題に対して、みんなが自分から率先してやる動きは出てきています。
研修の中では取り扱えなかった案件や、全体では討議しなかったものの、問題意識を感じた点について、各自が持ち帰って、各自が動いている。そういったところも、いい方向に動いているなと感じています。

課題を自分ごとに、行動が回り続ける組織へ

これをきっかけに、菱サ・ビルウェア様が将来どうなると嬉しいですか?

―渡辺様
私個人としては、問題や課題が見えたら、「即時、自ら率先して改善に取り組んで頂きたい」と思っています。
自分の配下や職場の中で問題が起きたら、まずはそこで解決する。もし、そこで解決できないなら、本社に共有して、全社の問題として扱ってもらうように意見を上げていく。

こういったことが、何も言わなくても当たり前に回っていく会社になっていけば、より良い組織になるのではないかと感じています。
そうあるべきところに、今回、一歩近づいたと思っています。

―森本様
私はやはり、部門間の垣根を越えて欲しいと思っています。
「ここまでが自分たちの範囲」ではなく、隣の部署が何をやっているのか少し興味を持って、「そこから私がやるよ」「俺がやるよ」と声が上がる。そういう雰囲気や協力体制ができたら、この会社はさらに良くなるのではないかと感じました。

最近、ある支店では、係長が各部署から集まり、支店長も参加して定例会を開催しているようです。部門同士、それぞれやっていることを共有して、「一緒にできることはないか」という話し合いをしているそうで、それはすごく良い事だと思って聞いております。

また、この研修を通して、皆さんが一生懸命、課題に対して当事者意識を持って向き合い、自分たちで問題を解決しようとする姿勢が強く印象に残りました。その姿を見て、「これを部下にも見せたら、きっとやる気につながるのではないか」と感じましたし、自分自身も心を動かされ「私は何ができるだろう」と考えさせられました。

今後の展望について教えてください

―渡辺様
来年度は、今回の「Evolution2030」に関する研修の中で、各支店・各部門が取り上げた課題について、実際の活動の中でしっかり取り組まれているかをフォローしていく必要があると考えています。
この場で終わらせず、課題として挙げた以上、それに対してしっかり取り組みが進んでいるかを確認していきたいですね。

当初は、各支店の方針に全て書き込んでもらうことを想定していましたが、内容によってはそれが難しいものもあります。そのため、何らかの形で残し、活動として継続していくことが大事だと感じています。

新たに研修を実施するというよりは、今回出てきた課題に応じて、研修や説明会、工場視察などを組み合わせながら、「Evolution2030」の実現に向けて、来期は取り組んでいきたいですね。

MeCoFa担当者コメント

今回の取り組みでは、「Evolution2030」を共有するだけでなく、参加者自身が対話を通じて考え、自分ごととして捉え直せるよう、問いや場づくりを工夫しながら進めていきました。
回を追うごとに部門や支店を越えた対話が生まれ、課題に向き合い行動しようとする姿勢が少しずつ深まっていきました。

研修を通して生まれた気づきや行動の変化が、今後の実務の中でさらに広がっていくことを感じています。
今後も継続的な関わりの中で、「Evolution2030」の実現に向けた取り組みを支えていきたいと考えています。

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